「投稿者: magoroku@tnnt」の記事一覧

水鬼—— 岡本綺堂
    一  A君――見たところはもう四十近い紳士であるが、ひどく元気のいい学生肌の人物で、「野人《や…
半七捕物帳 弁天娘—– 岡本綺堂
     一  安政と年号のあらたまった年の三月十八日であった。半七はこれから午飯《ひるめし》を食っ…
半七捕物帳 薄雲の碁盤 ——-岡本綺堂
     一  ある日、例のごとく半七老人を赤坂の家にたずねると、老人はあたかも近所の碁会所から帰っ…
半七捕物帳 河豚太鼓—— 岡本綺堂
    一  種痘の話が出たときに、半七老人はこんなことをいった。 「今じゃあ種痘《しゅとう》と云い…
蜘蛛の夢—— 岡本綺堂
    一  S未亡人は語る。  わたくしは当年七十八歳で、嘉永《かえい》三年|戌歳《いぬどし》の生…
半七捕物帳 川越次郎兵衛 ——岡本綺堂
     一  四月の日曜と祭日、二日つづきの休暇を利用して、わたしは友達と二人連れで川越の喜多院の…
半七捕物帳 吉良の脇指—— 岡本綺堂
    一  極月《ごくげつ》の十三日――極月などという言葉はこのごろ流行らないが、この話は極月十三日…
鳥辺山心中—– 岡本綺堂
    一  裏の溝川《どぶがわ》で秋の蛙《かわず》が枯れがれに鳴いているのを、お染《そめ》は寂しい…
人狼 ―Were-Wolf―— 岡本綺堂
 登場人物 田原弥三郎 弥三郎の妻おいよ 弥三郎の妹お妙 猟師 源五郎 ホルトガルの宣教師 モウロ モウ…
半七捕物帳 新カチカチ山 ——岡本綺堂
     一  明治二十六年の十一月なかばの宵である。わたしは例によって半七老人を訪問すると、老人は…
半七捕物帳 唐人飴—– 岡本綺堂
    一  こんにちでも全く跡を絶ったというのではないが、東京市中に飴売りのすがたを見ることが少な…
半七捕物帳 かむろ蛇—— 岡本綺堂
  一  ある年の夏、わたしが房州の旅から帰って、形《かた》ばかりの土産物《みやげもの》をたずさえて…
半七捕物帳 二人女房—– 岡本綺堂
    一  四月なかばの土曜日の宵である。 「どうです。あしたのお天気は……」と、半七老人は訊《き》…
世界怪談名作集 上床 クラウフォード Francis Marion Crawford—— 岡本綺堂訳
      一  誰かが葉巻《シガー》を注文した時分には、もう長いあいだ私たちは話し合っていたので、…
世界怪談名作集 貸家 リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton—– 岡本綺堂訳
      一  わたしの友達――著述家で哲学者である男が、ある日、冗談と真面目と半分まじりな調子で、…
寄席と芝居と—– 岡本綺堂
     一 高坐の牡丹燈籠  明治時代の落語家《はなしか》と一と口に云っても、その真打《しんうち》…
半七捕物帳 正雪の絵馬—— 岡本綺堂
     一  これも明治三十年の秋と記憶している。十月はじめの日曜日の朝、わたしが例によって半七老…
半七捕物帳 大阪屋花鳥—– 岡本綺堂
     一  明治三十年三月十五日の暁方《あけがた》に、吉原|仲《なか》の町《ちょう》の引手茶屋桐…
深見夫人の死—– 岡本綺堂
     一  実業家深見家の夫人多代子が一月下旬のある夜に、熱海の海岸から投身自殺を遂げたという新…
世界怪談名作集 北極星号の船長 医学生ジョン・マリスターレーの奇異なる日記よりの抜萃 ドイ Arthur Conan Doyle—– 岡本綺堂訳
      一  九月十一日、北緯八十一度四十分、東経二度。依然、われわれは壮大な氷原の真っただ中に…