「投稿者: magoroku@tnnt」の記事一覧

くろん坊 ——岡本綺堂
    一  このごろ未刊随筆百種のうちの「享和《きょうわ》雑記」を読むと、濃州《のうしゅう》徳山く…
半七捕物帳 三河万歳—-岡本綺堂
     一  ある年の正月、門松《かどまつ》のまだ取れないうちに赤坂の家《うち》をたずねると、半七…
半七捕物帳 小女郎狐—-岡本綺堂
     一  なにかのことから大岡政談の話が出たときに、半七老人は云った。 「江戸時代には定まった…
半七捕物帳 半七先生—-岡本綺堂
    一  わたしがいつでも通される横六畳の座敷には、そこに少しく不釣合いだと思われるような大きい…
半七捕物帳 化け銀杏———- 岡本綺堂
    一  その頃、わたしはかなり忙がしい仕事を持っていたので、どうかすると三月《みつき》も四月も…
二階から—— 岡本綺堂
   二階からといって、眼薬をさす訳《わけ》でもない。私が現在|閉籠《とじこも》っているのは、二階の…
半七捕物帳 むらさき鯉——- 岡本綺堂
     一 「むかし者のお話はとかく前置きが長いので、今の若い方たちには小焦《こじ》れったいかも知…
半七捕物帳 あま酒売—-岡本綺堂
     一 「また怪談ですかえ」と、半七老人は笑った。「時候は秋で、今夜は雨がふる。まったくあつら…
半七捕物帳 ズウフラ怪談—— 岡本綺堂
     一  まず劈頭《へきとう》にズウフラの説明をしなければならない。江戸時代に遠方の人を呼ぶ機…
中国怪奇小説集 捜神記(六朝)——- 岡本綺堂
主人の「開会の辞」が終った後、第一の男は語る。 「唯今御主人から御説明がありました通り、今晩のお話は…
半七捕物帳 旅絵師—– 岡本綺堂
    一 「江戸時代の隠密《おんみつ》というのはどういう役なんですね」と、ある時わたしは半七老人に…
半七捕物帳 松茸—— 岡本綺堂
     一  十月のなかばであった。京都から到来の松茸の籠《かご》をみやげに持って半七老人をたずね…
半七捕物帳 海坊主—– 岡本綺堂
     一 「残念、残念。あなたは運がわるい。ゆうべ来ると大変に御馳走があったんですよ」と、半七老…
半七捕物帳 冬の金魚— 岡本綺堂
     一  五月のはじめに赤坂をたずねると、半七老人は格子のまえに立って、稗蒔売《ひえまきうり》…
世界怪談名作集 廃宅 エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann—- 岡本綺堂訳
諸君はすでに、わたしが去年の夏の大部分をX市に過ごしたことを御承知であろう――と、テオドルは話した。 …
半七捕物帳 広重と河獺——- 岡本綺堂
    一  むかしの正本《しょうほん》風に書くと、本舞台一面の平ぶたい、正面に朱塗りの仁王門、門の…
白髪鬼—— 岡本綺堂
     一  S弁護士は語る。  私はあまり怪談などというものに興味をもたない人間で、他人からそん…
半七捕物帳 菊人形の昔——- 岡本綺堂
     一 「幽霊の観世物」の話が終ると、半七老人は更にこんな話を始めた。 「観世物ではまだこんな…
半七捕物帳 幽霊の観世物——- 岡本綺堂
     一  七月七日、梅雨《つゆ》あがりの暑い宵であったと記憶している。そのころ私は銀座の新聞社…
半七捕物帳 大森の鶏——- 岡本綺堂
    一  ある年の正月下旬である。寒い風のふく宵に半七老人を訪問すると、老人は近所の銭湯《せんと…