「2019年5月」の記事一覧

鳥辺山心中—– 岡本綺堂
    一  裏の溝川《どぶがわ》で秋の蛙《かわず》が枯れがれに鳴いているのを、お染《そめ》は寂しい…
人狼 ―Were-Wolf―— 岡本綺堂
 登場人物 田原弥三郎 弥三郎の妻おいよ 弥三郎の妹お妙 猟師 源五郎 ホルトガルの宣教師 モウロ モウ…
半七捕物帳 新カチカチ山 ——岡本綺堂
     一  明治二十六年の十一月なかばの宵である。わたしは例によって半七老人を訪問すると、老人は…
半七捕物帳 唐人飴—– 岡本綺堂
    一  こんにちでも全く跡を絶ったというのではないが、東京市中に飴売りのすがたを見ることが少な…
半七捕物帳 かむろ蛇—— 岡本綺堂
  一  ある年の夏、わたしが房州の旅から帰って、形《かた》ばかりの土産物《みやげもの》をたずさえて…
半七捕物帳 二人女房—– 岡本綺堂
    一  四月なかばの土曜日の宵である。 「どうです。あしたのお天気は……」と、半七老人は訊《き》…
世界怪談名作集 上床 クラウフォード Francis Marion Crawford—— 岡本綺堂訳
      一  誰かが葉巻《シガー》を注文した時分には、もう長いあいだ私たちは話し合っていたので、…
世界怪談名作集 貸家 リットン Edward George Earle Bulwer-Lytton—– 岡本綺堂訳
      一  わたしの友達――著述家で哲学者である男が、ある日、冗談と真面目と半分まじりな調子で、…
寄席と芝居と—– 岡本綺堂
     一 高坐の牡丹燈籠  明治時代の落語家《はなしか》と一と口に云っても、その真打《しんうち》…
半七捕物帳 正雪の絵馬—— 岡本綺堂
     一  これも明治三十年の秋と記憶している。十月はじめの日曜日の朝、わたしが例によって半七老…
半七捕物帳 大阪屋花鳥—– 岡本綺堂
     一  明治三十年三月十五日の暁方《あけがた》に、吉原|仲《なか》の町《ちょう》の引手茶屋桐…
深見夫人の死—– 岡本綺堂
     一  実業家深見家の夫人多代子が一月下旬のある夜に、熱海の海岸から投身自殺を遂げたという新…
世界怪談名作集 北極星号の船長 医学生ジョン・マリスターレーの奇異なる日記よりの抜萃 ドイ Arthur Conan Doyle—– 岡本綺堂訳
      一  九月十一日、北緯八十一度四十分、東経二度。依然、われわれは壮大な氷原の真っただ中に…
世界怪談名作集 スペードの女王 プーシキンAlexander S Pushkin ——岡本綺堂訳
     一  近衛騎兵のナルモヴの部屋で骨牌《かるた》の会があった。長い冬の夜はいつか過ぎて、一同…
半七捕物帳– 柳原堤の女——- 岡本綺堂
     一  なにかの話から、神田の柳原の噂が出たときに、老人はこう語った。 「やなぎ原の堤《どて…
世界怪談名作集 ラッパチーニの娘 アウペパンの作から ホーソーンNathaniel Hawthorne ——岡本綺堂訳
      一  遠い以前のことである。ジョヴァンニ・グァスコンティという一人の青年が、パドゥアの大…
青蛙神—– 岡本綺堂
 第一幕の登場人物 李中行 その妻 柳 その忰 中二 その娘 阿香 高田圭吉 旅の男           …
半七捕物帳–津の国屋—— 岡本綺堂
     一  秋の宵であった。どこかで題目太鼓の音《ね》がきこえる。この場合、月並の鳴物だとは思い…
箕輪心中—– 岡本綺堂
     一  お米《よね》と十吉《じゅうきち》とは南向きの縁に仲よく肩をならべて、なんにも言わずに…
両国の秋—–岡本綺堂
     一 「ことしの残暑は随分ひどいね」  お絹《きぬ》は楽屋へはいって水色の《かみしも》をぬい…